麻生の歴史散策「麻生に残る源氏ゆかりの伝承地をめぐる」催行
2022年度第4回麻生の歴史散策(区制40周年記念事業)「麻生に残る源氏ゆかりの伝承地をめぐる」が9月30日(金)に開催されました。
当日は最近では記憶にないほどの快晴に恵まれ絶好の散策日和で、競争率4倍の抽選に当選された35名の参加者がありました。
栗平駅に午後1時15分集合、江戸時代片平村と五力田村の鎮守であった白鳥神社から五力田中村通公園へ。この公園にはその昔常夜灯のともる石の灯篭場の祠と大きな松がありました。この大松は、源氏の棟梁として近くの道庄坂を通って奥州平定に赴いた源 義家(通称八幡太郎義家)の姿を見届けていたという伝説があります。その三代後が源義朝、その子が鎌倉幕府を開いた源頼朝でその弟が源義経ということになります。
五力田中村公園から徒歩約20分の九郎明神社は義経伝説の一つです。
頼朝が平家討伐に挙兵した1180年8月17日、義経・弁慶は奥州から兄頼朝に合流するため鎌倉に馳せ参じますが、ここ古沢に来たとき夜になり、付近の村人に一夜を乞うと快く泊めてくれ翌朝義経はその礼に一振りの太刀(鉄扇とも)を贈り立ち去りました。
村人はその太刀を村の神社に奉納し、いつしかその神社は源九郎判官義経に因み、九郎明神社と呼ばれるようになりました。
片平公園を経由して五月台駅に近い曹洞宗夏蒐山修廣寺(なつかりさんしゅこうじ)へ。
山号の「夏蒐」は源頼朝が軍事訓練を目的としてこの辺りで夏に巻狩(蒐)をした故事に因むものと言われています。
修廣寺に隣接する柿生緑地(4月下旬に里山を代表する金蘭、銀蘭が咲く)を通って柿生駅で4時半に解散しました。3時間少々の散策で、秋晴れの快晴のもとおよそ850年前鎌倉時代の麻生に残る源氏ゆかりの地に想いを馳せることができた散策でした。